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和倉温泉加賀屋はなぜ日本で一番なのか?顧客満足度を上げる魔法(飲食店、旅館・ホテル業)

宿泊業や飲食業に興味があって、本を読んだり、セミナーに参加したりしているので、気付いたことを少しずつお伝えしていきたいと思います。

 

顧客満足度を上げる魔法

 ホテルの場合、大雑把にいうと、次のようなシーンがありますよね?

  • 予約
  • 車路
  • 駐車場
  • エントランス
  • ロビー
  • フロント
  • コンシェルジュ
  • エレベーター
  • 廊下
  • ドア
  • 客室
  • バスルーム
  • ビジネスセンター
  • コーヒーラウンジ
  • レストラン
  • バー
  • ハウスキーピング
  • ランドリー・クリーニング
  • 朝食
  • チェックアウト

それぞれのシーンにおいて、重視するポイントがあります。

例えばフロントだと、スタッフの笑顔、言葉づかい、身だしなみの清潔さ、カウンターの清潔感等によって、お客様が受ける印象がだいぶ異なります。

 

この時、もともとお客様が抱いていた期待値よりも高ければ高評価となり、期待値よりも低ければ低評価となります。

 

特に、ちょっとしたお声掛けや、思いがけないサービスがあると、『エピソード記憶』としてお客様の脳裏に刻まれます。これがいわゆる良い思い出となり、口コミにつながっていくと考えられます。

 

飲食店でも同じことが言えて、レジカウンタースタッフの笑顔が無かったり、カウンター裏の棚が整理整頓されていなかったりすると、期待値よりも満足度が低く、評価は低いものとなります。カウンターに肘をついていたりすると、よっぽど安い店以外リピートの目は消えるでしょう。

 

次のグラフは、予約からチェックアウトまでの顧客満足度ぼ集計をイメージしたものです。(アンケートを取れば実際の満足度を図れます)

 

 

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これをみると、『予約』はまずまずで、『フロント』や『コンシェルジュ』の満足度は高いですが、後半の『朝食』や『チェックアウト』がよくありません。

このホテルは『朝食』の座席配置やサービスが悪かったのかもしれません。

その印象を引きずったのか、『チェックアウト』の満足度も低いものとなっています。

 

お客様は滞在期間の後半の印象を強く記憶します。したがって、このホテルの印象は、ホテルスタッフの努力に反して低いものとなってしまう可能性が高いのです。

 

このような状況を回避するためには、朝食とチェックアウトのサービスを徹底的に見直し、後半の『シーン』の顧客満足度を、例えば赤い部分まで引き上げる努力をする必要があるでしょう。

 

あるホテル専門のコンサルタントの調査結果によると、実際、このようにウィークポイントを把握したうえで改善努力をした結果、悪い口コミが一切無くなり、スタッフを褒める口コミが大幅に増加したホテル・旅館があるのです。

 

これらを『シーンコーディネート』というそうです。

 

加賀屋のお見送り

シーンコーディネートの良い例として、石川県の和倉温泉加賀屋さんでは、大勢のスタッフでバスをお見送りすることが有名です。

私も旅行で宿泊させていただいたことがありますが、帰りのバスが出発する際、大勢のスタッフが列をなしてお見送りをしてくださいます。

バスが発車し、一度加賀屋さんがまったく見えなくなってから、しばらくするとバスガイドさんが『もう一度玄関が見えますので、右手をご覧ください』というのです。

 

すると数秒間もう一度玄関が見えるのですが、そのときもまだスタッフの方々は、深々とお辞儀をして下さっていました。

 

これは加賀屋さんの戦略なのかもしれませんが、

我々観光客は感動を覚えてそのまま帰路につき、きっとどこかでこのエピソードを話すのです。

 

加賀屋さんの魔法といっても過言ではないでしょう。

 

加賀屋さんは『プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選』36年連続一位という輝かしい(加賀屋らしい)偉業を成し遂げられています。

 

別の例では、渋谷区神泉に楽椿(らくちん)という大人気の居酒屋さんがありますが、こちらもお会計が終わった後に、スタッフの方が出入り口の外まで出てきてくれて、一言二言お客様と言葉を交わしながらお口直しの飴をくれます。

このようなおもてなしが、大切な人を誘ってのリピートや、良い口コミに繋がっているのだと思います。

 

飲食店で、レジに置いてある「ご自由にどうぞ」的な飴や、美味しくもないガムを渡すのはもう止めて、より良い印象を与えることは何なのか、これをしっかりと見直してみることは、非常に効果の高いことだと思います。

 

御食事を美味しいと感じさせる魔法

結論から申しましょう。ご提供した御食事の説明をすることです。

ただこれは居酒屋などで見られる、単なるお刺身の種類の説明ではありません。

 

食べる前にお客様にお食事の情報をご提供し、お客様の頭にお料理のストーリーをインプットするのです。

せっかく良い食材で作っても、なにも情報がないまま食べると、あいまいな記憶になってしまいます。

 

例えば、単に『こちらは水だこです』とお渡しするよりは、

『今朝◯◯海で採れた旬の水だこが手に入ったので、薄く刺身にいたしました。◯◯のお塩が合いますよ』

といった方が、料理人の自信が伝わってきておいしそうに感じるものです。

説明が苦手な方もいますのでトレーニングが必要かもしれません。

 

人気の料理店には、説明が上手な店長さんや女将さんがいたりしますよね。

 

肉じゃがひとつとっても、単に『お待たせしました。肉じゃがです』というよりは、

『北海道産のじゃがいもと地鶏の肉じゃがです。隠し味に信州味噌を使っています。さ、召し上がれ』

といった方が、なんとなく味が広がるような気がしませんか?

 

以上、今回は顧客満足度を上げる魔法と題して、お話させていただきました。

和倉温泉加賀屋さん、また行きたいなー